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「子宮後屈が気になったので」と来院  Oさん(36歳)

Oさんは、結婚後2年目より妊活をスタート。その後2年間はクリニックへは行かず自然な形でタイミングを取られていました。しかし、なかなか妊娠しないので「もしかすると10代の時に診断された「子宮後屈」が原因かもしれない?」と不安に思い当院へ来られました。 Oさんは他にも、生理痛,生理時以外でも排便痛や性行為痛があったり、月経血に大きな塊が混じるなどのお血の不調もありました。

 

子宮後屈とは?

 子宮後屈とは、子宮の位置が後方へ屈曲している状態をいい、可動性のものと癒着しているものとに区分されます。

 子宮後屈自体は病気ではないので、特に困っている症状が無ければ様子見で良いと思います。 しかし、子宮後屈の原因が後天的な癒着性のものの場合は、月経困難症などの痛みを伴う症状が現われる頻度も多いいので、当院では念の為婦人科への受診をお薦めしています。

Oさんの場合は後者でしたので、まずは婦人科へ受診するよう勧めました。クリニックでは、子宮後屈・慢性腹膜炎と診断を受けて治療され、その後は当院に通院されています。

 

子宮後屈で起こる症状?

子宮後屈で起こる症状は、先天的な場合はあまり不調は起こりませんが、癒着している場合は稀に以下のような不調が起こります。

・性行為痛や排便時に痛みを伴う
・便秘・排尿障害
・月経困難
・腰痛
・極端に曲がっている子宮後屈の場合は、子宮に経血が滞りやすくなったり、骨盤内の血管を圧迫したりして血流障害が起こり、それに伴い 生理痛や腰痛、月経困難症と同じような症状が出現する事もあります。

 

Oさんへの鍼灸施術と現在

東洋医学では、子宮後屈は骨盤内臓の気空虚状態が原因で位置異常が起こるとされています。

Oさんの場合は、癒着性と血流障害から起こる不調が多かったので、初めの半年間は週2回、その後は月2回通院していただいています。

使用するツボは「中浣」と気虚に関するツボで、主にお灸を用いて、で気の巡りを整えて補充していく手技も加えながら施しています。

骨盤内臓の気空虚の状態とは、他に「子宮脱」「胃下垂」もこれに当たります。

Oさんは当院へ通院されてから1年3か月後に妊娠され現在妊娠4か月に入られました。現在は腰痛とむくみ予防で鍼急施術を受けられています。

 

 

以上