ブログ

腸内環境・便秘について-2-

腸内フローラを整えるにはどうしたらいい?

 

善玉菌>悪玉菌の腸内環境を保持する為には、まず毎日簡単に摂取できる「乳酸菌」をお薦めしています。食材としてはどこの家庭にも冷蔵庫にある、ヨーグルト・お味噌汁・漬物・チーズ・納豆などの「発酵食品」です。その他には、蜂蜜・ニンニク・たまねぎ・大豆・朝食でよく登場する乳製品とバナナなどに多く含まれる「オリゴ糖」、大腸癌や便秘予防として「食物繊維」の摂取も推奨されています。なかでも水溶性食物繊維は善玉菌のえさになりますので忘れがちですが定期的に摂ってもらいたい食材です。

 

ヨーグルト についてですが、ヨーグルトであればどれでもOKと言うわけではなく、自分の腸内細菌に合う菌が含まれているものでないと腸内環境は良好に整いません。そのため、何種類か実際に食して試してみて自分に合うものを見つけることが大切です。自分に合うものに巡り合えば、2週間ほどで腸の調子や体調が良くなったりと変化が感じられますのですぐわかります。

バロメーターとして、肌の状態、吹き出物、体臭、汗臭、お腹の張り感・便(便通・便質・便臭)の変化などで分かります。

乳酸菌はとても良い食品ですが、実は、ヨーグルトに含まれている乳酸菌は、胃や十二指腸内で殺菌されてしまうためほとんどが生きたまま腸まで運ばれていません。その為腸内には定着しにくいのです。

 

では、乳酸菌は何が良いの?

と思いますが、乳酸菌は消化器系を通過する時に分解しながらさまざまな物質を分泌していて、それらがすでに腸内に生息している乳酸菌を増やすための餌となり、その結果腸内フローラによい影響を与えているのだそうです。

 

私はまず朝は

「レモン白湯を1杯」

「ヨーグルトをスプーン1杯」

を飲んでから、朝食をしっかり取る生活をしています。そのおかげで食後は必ずすっきり排便し、便秘や下痢で悩んだ事はほとんどありません。
レモンは老廃物を排出する食材です。「胃-腸反射」を刺激し排便作用を促がしますので朝の便通が期待できます。また、活性酸素に関係するビタミンCやクエン酸も豊富なので脂肪の蓄積を抑制する作用もあります。

 

体のサイクルが出来上がるまでは時間がかかりますが、朝きちんと食べ物を消化器系に入れることで内側から目覚めさせて、一日を元気よくスタートしていただきたいと思います
朝時間がない方は

「牛乳・蜂蜜・バナナ・ヨーグルト+レモン」

ぐらいなら手軽に用意できますし、作り置きの「味噌汁」「漬物」なども常備してみるのも良いかと思います。ぜひ明日から試してみてください。

 

 

腸内ガスについて

 

当鍼灸院には、周期的にガスがたまり腹部の張満感が起こるとお話される方も多くおられます。不妊治療中に処方される薬の副作用で起こる場合もありますが、その他口から入った空気や食べ物の分解産物で発生する場合もあります。
ガスは食べ物が大腸で分解される時に産生されるため、どのような食物を摂取したかによって違ってきます。
ガスを多く発生させるものとして以下3つあげてみました。

 

①脂肪系
②たんぱく質系
③炭水化物系

 

①脂肪が分解される時に汗の様な臭いのガス」を発生させます。また、病気により腸粘膜の血流が低下するとガスの分解が遅くなり腸内にガスが停滞します。

 

②たんぱく質系や硫黄成分の多い食品が腸内細菌によって分解されると、硫化水素系の腐った卵の様な強烈な臭いのガス」を発生させます。

また、アンモニア臭、アミン臭、「脂肪と酢の混合したものすごい悪臭のガス」の酪酸臭なども発生します。

※たんぱく質や硫黄成分の多い食品として、卵・肉、牛乳、レバー、葱類・にら・にんにくなど

 

③豆や芋などの繊維の多い食品が分解されるとメタンガス・二酸化炭素系水素系のガスを発生させます。あまり臭くはありません。
ただし、食物繊維を多く含む食材を多量に摂取すると腸内細菌の発酵が過剰になりガスが急激に増加して腹部が張ったり便秘下痢になったりする事があります。これは、小腸では食物繊維を分解する酵素が無いため、繊維はそのまま大腸まで運ばれてそこで初めて分解されるので多量のガスが発生するのです。

 

 

 

「毒性のガス」と「悪影響の少ないガス」

 

大腸内には 1 兆個以上もの腸内細菌が存在して多様なガスを産生していますが、その仲でも毒性の強い「硫化水素系のガス」が長時間停滞すると潰瘍性大腸炎やクローン病などの難治性の病気になるリスクが高くなると示唆されています。

悪影響の少ないガスにするためには

【2:1:7の腸内環境】

を獲得することが一番で、やはり自分にあった乳酸菌を毎日摂取する事と、定期的に食物繊維を摂取する事が大切です。

また、お腹にガスが長期間停滞し続ける状態が続くと腸内環境が悪循環になり、溜まった悪性のガスが腸壁から血管へ吸収されて全身に循環してしまいます。有毒ガスが局所の血管に溜まると、腰で起これば腰痛、肩では肩こりなどを発症します。

 

ガスが腸管に長時間溜まったままにしない為には、骨盤周辺の運動、食生活の見直し、排便習慣、ストレスを貯めないことが大切です。

当院でも、お腹周辺の刺激や胃腸や便秘に関係あるツボ刺激、腹部を暖めたりなど腸管を元気にする施術をプラスしています。

 

 

 

※ 参考サイト
・厚生労働省サイト https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-003.html
・国立健康栄養研究所 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail12.html
・ヤクルト中央研究所 http://institute.yakult.co.jp/dictionary/
・日本オリゴ㈱ http://www.nihon-oligo.co.jp/